【 中指 】


●ナカユビ
●メンバー:

ジャンル:パフォーマンス
活動地域:東京都
●結成:


♪〜15、16、17と私の人生暗かった〜♪と歌って喝采を浴びた歌手がいたけれども、 私に言わせれば甘い。だって私の暗い人生年齢の等差数列は、”インディーズからト ントン拍子にメジャーデビューしたバンドのその後”みたいな短いスパンでは終わりゃ しない。どちらかというと物心付かない頃から子役デビュー、そして大物俳優に、み たいな田村正和パターンだ。私の場合。「ナチュラルボーン絶望」っていうの?まぁ そんな感じ。 私が中学生の頃に彼の家でよくやった初代ファミコンのクソゲーをよく思い出す。そ れはボードゲームのようなシステムで、ゲーム中のイベントは嫌なことばかり。大学 でサークルに入ろうとすれば拒否され、バイトをしようとしても失敗。男の子に告白 したらその場で投身自殺されついたあだ名が「死神」。やっと就職した会社では入社 式で緊張しすぎてゲロを吐いたせいで、リストラされるまでついたあだ名が「ゲロッ 娘」。私だけ運が悪かったのではなく、彼のキャラクターも父親の会社が破産したり パンツの中に大麻を隠しもっていて逮捕…私も彼も散々な目にしか合わなかった。ゲー ムっつっても笑えやしない。もちろん途中で何度もゲームを止めたくなった。それが 普通なんだと思う。だけど私達はやめなかった。なんかもう必死&意地。単に馬鹿と も言うんだろうけど、私たちは架空の逆境に閉じこもるかわりにリアルな負荷や軋轢 から逃げてたんだと思う。 時が経ち、それからまた私はたくさんの絶望を知り、たくさんのことを諦め、心変わ りをする人達や、心変わりをする自分を見てきた。いつかクソゲーみたいな、罰ゲー ムみたいな私のジンセーも恋もブチ壊してやるんだ。っつーかブチ壊すって言葉さえ ブチ壊してやるんだから!風に吹かれながら私は夜ごとチャリンコ全速力で考える。 世界が完結するわけなんてないんだわ。なんだ坂!こんだ坂!靖国神社!泥のついた 私の靴。空なんか飛べるはずがないし、必ず最後に愛が勝った試しもない。きっとこ れから続くリアルな私の人生もハイリスクかつノーリターンに満ちている。ぶっちゃ け絶望の幕の内弁当。あァそれでも生きてしまうんだなぁ。それならせめてと、私は ケラケラと笑いながら世界に小さなひっかき傷をつけてやるんだ。 今私は暗い闇を指より細い三日月を眺めながら背泳ぎで渡っている。背泳ぎは前が見 えなくて不安。だからなおさらあっぷあっぷしながら必死にバタ足してるのだ。






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